そもそもAGA(男性型脱毛症)とは、ほかの脱毛症と何が違うの?
以前は男性の脱毛症といえば、年齢に関係なく「ハゲ」や「薄毛」などと呼ばれたものですが、最近では「AGA(エージーエー)」という名称をよく耳にするようになりました。
ハゲよりもよっぽどスマートな響きのAGA(Androgenetic Alopecia)ですが、一般的には「男性型脱毛症」や「男性ホルモン型脱毛症」などと訳され、思春期以降に男性ホルモンの影響を受けて発症する、進行性の脱毛症のことを指しています。
すでに成人男性の薄毛原因の9割以上がAGAで、AGAの症状としてはヘアサイクルに乱れが生じ髪の毛が抜けていくことも、よく知られるようになってきています。
しかし、改めて「ヘアサイクルってナニ?」と訊かれると、ちょっと答えに詰まってしまうかもしれません。
AGA治療とはヘアサイクルを正常にもどすための闘いでもあるわけで、AGAをどうにかしたいのであれば、ヘアサイクルは避けて通れない問題です。
そこで、効率よくAGAと闘っていくためにも、ヘアサイクルとAGAの関係をしっかりと覚えておきましょう。
また、これまではすべてハゲと呼ばれていたAGA以外の脱毛症について、どのような違いや共通点があるのか詳しく解説していきます。
僕の銀クリ通院のきっかけや薄毛改善記録はこちら
目次
髪の毛の成長期から休止期へ、正常なヘアサイクルの流れとリミットについて
髪の毛は常に同じ髪の毛が伸びていっているのではなく、生えては抜け、抜けては生えを繰り返しています。
ただすべての髪の毛が同時に生え変わるわけではなく、時間差で順番に生え変わっています。
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もし同時に生え変わったら、みんなツルッパゲの期間ができてしまいますから。
正常な状態であれば、1日に50~60本、季節によっては100本前後の毛髪が抜けていき、新たに同じくらいの本数が生えてきて髪の毛を維持しています。
黄色人種の髪の毛の平均本数は約8~12万本。
ちなみに白色人種は約10~15万本、黒色人種では約8~10万本です。
こうした1本1本の髪の毛が、毛球の中央にある毛母細胞の細胞分裂によって生まれ、頭皮表面に生え出てきてグングンと太く長い毛に育っていき、寿命をむかえて抜け落ちる。
この一連の流れや期間を「ヘアサイクル」または「毛周期」といいます。
このヘアサイクルの過程は、「成長期」「退行期」「休止期」の3つの期間に分けられます。
では、それぞれの期間で髪の毛にはどのようなことが起こっているのか、順番にみていきましょう。
成長期
成長期は諸説ありますが、男性でおよそ3~6年、女性で4~7年と言われています。
上記画像でも分かるように、成長期には早期・中期・後期があり、ヘアサイクルのほとんどの期間を占めています。
つまり、髪の毛の85~90%が成長期のイキのいい髪というわけです。
毛母細胞の細胞分裂によって作り出された髪の毛の芽ともいえる細胞は、メラニン細胞からメラニン色素を受け取り、上へと押し上げられ角質化して髪の毛になっていきます。
そして髪の毛が伸びるのも、根元で細胞分裂が活発に行われているためです。
成長期の髪の毛は、多少の刺激では簡単に抜けません。
このように髪の毛のもとが誕生し、ドンドン育っていく期間を成長期と呼びます。
退行期
スクスクと伸びていった髪の毛ですが、後期成長期を過ぎるとやがて退行期に差し掛かります。
成長が一段落すると髪の毛の成長活動に終わりがみえ始め、少しずつ毛根が縮小していき、やがて毛球全体が退化します。
この休止期への移行期間となる退行期は、およそ2~3週間。
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長い期間成長してきたのに、退行するのはあっという間なんですね。
休止期
毛母細胞の細胞分裂がストップして髪の伸びが完全に止まると、次は脱毛の準備に突入します。
髪の毛が毛乳頭部と離れていき、2~3か月かけて自然に抜け落ちていきます。
さびしい印象の休止期ですが、実は新しい髪の毛を作る準備もすでに毛根の奥でスタートしているのです。
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頭皮の中で着々と新たな髪の毛が生まれ育っていると思うと、何だか希望が湧いてきます!
またAGA治療を始めたばかりのころに、初期脱毛が起こるケースがあります。
初期脱毛に関する詳細記事はこちら
その原因は、AGA治療薬によってパワーアップした新しい髪の毛の芽が、休止期の髪の毛を下から押し出すためです。
休止期の髪の毛が一斉に抜ける場合もあり、AGA治療を始めたばかりで逆に抜け毛が増えたらひどくショックを受けてしまうかもしれませんが、次に生える髪の毛に勢いがあるからこそ起こるものですから、むしろ薬が効いてきた嬉しい兆候なのです。
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ちなみに僕は銀クリでAGA治療を行っていますが、初期脱毛を実感できませんでした。
ただ全員に初期脱毛の兆候が表れるわけではないので、治療を開始しても抜け毛が増えないから効果がないのでは?と心配する必要はありません。
このような期間を経て一巡し、それを何度も繰り返すヘアサイクル。
しかし、その繰り返しは無限ではないのです。
生涯で15~30回がリミットと言われています。(個人差あり)
ある男性のリミットが15回だとすると、5年サイクルであれば単純計算で75歳までは髪の毛が生え続けてくれることになります。
30回なら150歳までとなるので、生涯ハゲる心配はいらないでしょう。
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75歳まで持つのであればとは思いますが、もし何らかの原因でヘアサイクルが短縮されたとしたら…。
考えだけでおそろしいですね。
ちなみに女性のほうがヘアサイクルや成長期が長いのは、女性ホルモンが影響しているからです。
女性ホルモンの一種であるエストロゲンは、毛母細胞を活性化させる作用があり細胞分裂が活発になります。
またコラーゲンの生成をうながすため、髪の毛自体の強さやツヤ、質感もアップしてくれます。
よってエストロゲンの分泌が減っていく年齢に差し掛かると、女性でも薄毛の悩みが出てくることに。
ただ強いストレスにさらされると、女性でもテストステロンが多く分泌され、ホルモンバランスがくずれてしまうので、若くして薄毛に悩むケースもありえます。
このような症状を、FAGA(女性男性型脱毛症)やびまん性脱毛症と言います。
AGAのヘアサイクルは?成長期が短くなるとなぜ細く弱い髪の毛ばかりになるのか
AGAがほかの脱毛症と違うのは、男性ホルモンであるテストステロンと5αリダクターゼという酵素が結合してできるジヒドロテストステロン(DHT)が主な原因だという点です。
ほかの脱毛症との違いに関しては後述します。
そのDHTが、ヘアサイクルにどのような影響を与えるのでしょうか?
テストステロンより強力な男性ホルモンであるDHTが、発毛指令を出す毛乳頭細胞の中にある、男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)と結びつくと、髪の毛の成長を阻害する成長抑制因子「TGF-β」が生成されます。
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成長を抑制する作用のあるTGF-βの攻撃にあえば、毛母細胞だってひとたまりもありません。
↓
活発なはずの細胞分裂にも勢いがなくなり、本来ならドンドン髪の毛を太く長く育てるはずの成長期が短くなってしまう。
↓
髪の毛は成長しきれないまま次々に退行期へ突入し、またたく間に休止期へ。
↓
次に控えている髪の毛も同じ影響を受け、生えてきたとしてもやはり短い期間で抜け落ちてしまう運命に。
これは、DHTの影響をなんとかしないかぎり続いていきます。
こうした歪んだサイクルが繰り返されると、やがて毛包自体が縮み「毛包のミニチュア化現象」が起こります。
毛包がミニチュア化すると、ミニチュア化した細く弱い毛髪しか生やせなくなり薄毛が目立ってくるのです。
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実はこの段階では、髪の毛の本数としてはAGA発症前とあまり変化がありません。
髪の毛がか細くなったために「減ったな」と感じるようになるのです。
ただもう髪の毛がないようにみえる毛穴も、よくみると産毛が生えていることも。
上記の画像のように、成長期がうんと短くなった状態をそのままにしておくと、生涯のヘアサイクル回数(15~30回)をすぐにクリアしてしまいます。
そうすると、その毛穴からは発毛できなくなりますから、本当に本数が減ってしまうことになるのです。
先ほどと同じように、5年のヘアサイクルでリミット15回の男性を例にします。
あくまで極端な例として、30歳までは5年のヘアサイクルだったものの、その後はAGAによって2年のサイクルになったとしましょう。
何もなければ75歳までは髪の毛が生え続けたはずです。
しかしAGA発症後はリミットまで9回のヘアサイクルしかありませんから、18年で使い切ってしまいます。
ということは、30+18年=48歳以降は髪の毛の生えない状況になってしまうわけです。
小さくなった毛包は、自然に回復することはほとんどありません。
なので「あれっ?減ったかな?」と感じたら、すぐにAGA治療を始めないと手遅れになってしまう可能性が高いです。
AGA治療薬の定番成分は、フィナステリド(プロペシア)やデュタステリド(ザガーロ)、ミノキシジルです。
フィナステリドとデュタステリド:5αリダクターゼのはたらきを抑制してDHTの生成をおさえる作用がある
ミノキシジル:日本で唯一認められている発毛成分、血管を拡張させて栄養や酸素を毛母細胞に届けやすくしたり、毛包に活力を与えたりする作用がある
これらの三大成分はヘアサイクルの乱れを抑制し、正常に導くはたらきがあるというわけです。
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これらの治療薬を用いるAGA治療は、ちゃんと理にかなった方法なんですね。
ちなみにAGAスキンクリニックさんやヘアメディカルグループさんに取材に行った際も、一人で悩むことなく、まずはマイクロスコープなどで客観的に自分をみることや早期治療の大事さを伺いました。
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僕ももっと早くカウンセリングを受ければ良かったと痛感しています。
AGAになりやすい人・なりにくい人、遺伝は関係してる?
AGAによるヘアサイクルの短縮は、DHTによるもの。
ということは、毛乳頭細胞に入ってきたテストステロンをDHTへと変換させる5αリダクターゼの分泌量によって、AGAになりやすいかなりにくいかが左右される印象があります。
ハゲやすい体質も、5αリダクターゼの量が多いせいでしょうか?
実はこれ、遺伝性によるものなんです。
5αリダクターゼの分泌量だけでなく、テストステロンと結合しやすいかどうかの活性力も遺伝の影響を強く受けます。
しかもこれは優性遺伝子で、父方からも母方からも受け継いでしまうものなのです。
そしてさらに、DHTと結びついて成長抑制因子TGF-βを生成する男性ホルモン受容体の感受性も、遺伝が関係しています。
こちらは隔世遺伝で、X染色体にのみ遺伝情報が含まれているので、母方の家系によるものとなります。
【5αリダクターゼの量が多い方】
テストステロンと活発に結合しどんどんDHTを生成してしまったり、DHTと結びやすく成長抑制因子TGF-βをガンガン生成する性質を受け継いでいた場合
↓
当然ながらAGAを発症しやすい!
ただし、テストステロンと結合する活性力が低く、男性ホルモン受容体の感受性が鈍感という性質を受け継いでいた場合
↓
AGAになる確率は低くなる!
【5αリダクターゼの分泌量が少ない方】
テストステロンと活発に結合しどんどんDHTを生成してしまったり、DHTと結びやすく成長抑制因子TGF-βをガンガン生成する性質を受け継いでいた場合
↓
AGAを発症しやすい!
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銀クリの診察でも、筋トレをしすぎるとAGAになりやすいのか質問した際に、正木院長から同様の話を伺いました。
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自分がどんな遺伝を受け継いでいるのかを知りたい場合は、一度AGAクリニックなどで行われる遺伝子検査を受けてみるのもいいかも知れません
クリニックによっては遺伝子検査の目的について、「男性ホルモンに対する感受性を調べるため」「AGA関連遺伝子発現量を測定するため」「アンドロゲンレセプターの発現強度を調べるため」などとさまざまな表現をしていますが、こうした検査でわかるのは男性ホルモン受容体の感受性についてのみです。
ほかにも、5αリダクターゼの発現している部位をチェックする検査もありますが、これは5αリダクターゼの活性力までは調べることはできません。
ですので、遺伝子検査でAGAになるリスクが高いという判定が出たからといって、発症していない人もいれば、その逆もありえます。
遺伝性が関与していないAGAもみられますし、遺伝子検査の結果はあまり確実とは言えないので、あくまでも目安としてとらえておきましょう。
また、この遺伝子検査ではAGA治療薬(※詳細)(主にフィナステリド)が効果的かどうかの傾向もわかりますので、使用する治療薬を選ぶ際の指針にもなります。
とはいえ、検査費用は安いところで1万3千円ほど、中には2~3万円する高いところもあるので、メリット・デメリットをよく考えてから受けるようにしましょう。
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例えば以下のクリニックでの遺伝子検査の費用はこんな感じです。
※スマホでご覧の方は横スクロールできます。
クリニック名 | 遺伝子検査費用 | クリニック詳細ページ | 公式ページ |
---|---|---|---|
銀クリ(銀座総合美容クリニック) | 18,000円(税別) | ||
ヘアメディカル | 19,000円(税別) |
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銀クリやヘアメディカルも含めて、遺伝子検査を受けるか否かは、患者の意思にまかせる良心的なクリニックがほとんどです。
なかには検査を強要するクリニックもあるようなので、そのようなところでは検査だけでなく治療費も高額になる可能性があるので注意したいところです。
ヘアサイクルの乱れを予防するAGAクリニックでの治療以外の方法とは
すでにAGA(男性型脱毛症)(※詳細)の発症や進行が明白なのであれば、クリニックでの治療を受けるのが最善の策でしょう。
しかしAGAの方はもちろん、まだまだ大丈夫という方も、ヘアサイクルの乱れを予防するために日常生活でできることはたくさんあります。
ではいくつか紹介していきましょう。
栄養バランスのとれた食生活
栄養が不足していると、毛母細胞も元気に細胞分裂することができません。
大事な成長期に弾切れを起こさないためにも、バランスのとれた食事をしていきましょう。
【意識して摂っていきたいもの】
タンパク質:髪の毛のもととなる
ビタミンB6、亜鉛、鉄分:ケラチン合成に必要
ビオチン(ビタミンH)、ナイアシン(ビタミンB3)、ビタミンC:頭皮のコンディションを整えて血流をアップさせる
ビタミンA、ビタミンE:アンチエイジング効果
また、摂りすぎると弊害が出るものの、適度に摂取するとDHT量をおさえることができるイソフラボンが含まれる大豆製品も、毎日食べていきたい食品です。
充分で質のよい睡眠
細胞分裂を盛んにさせる成長ホルモンは、寝入りばなの3時間の深い眠りのときに、もっとも多く分泌されます。
この時間にグッスリ眠れるかどうかが大事です。
熟睡するためにも、就寝前に携帯電話やパソコンを見るのは避けましょう。
これらの画面から出るブルーライトは、睡眠をうながすメラトニンの分泌をおさえてしまうので、深い眠りがさまたげられ、成長ホルモンの分泌が減ってしまいます。
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入眠後の3時間ほどは、ほかの時間の3~10倍もの成長ホルモンが放出される、またとないチャンス!
この時間をムダにしないようにしてください。ちなみに銀クリの診察では、頭皮が荒れやすくなり抜け毛が増えるとの理由から、5時間以上の睡眠時間が必要だと伺いました。
ストレス管理
ストレスはAGAの原因の一つに挙げられるほど、髪の毛に悪影響をおよぼします。
心が疲れると、自律神経のはたらきによって血管が収縮され血行不良になってしまうからです。
そればかりでなく、睡眠不足や食生活の乱れ、さらにはうつを引き起こすことによって、薄毛要因はさらに増えてしまうケースも。
ストレスを溜め込まない工夫、うまくスルーする技術を身につけていきましょう。
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ヘアメディカルグループの取材でも、髪の毛はとくにメンタル面のウェイトが強いと伺いました。
心と身体のケア、ヘアメディカルのリエゾン治療とは?
ヘアメディカルグループ
・初回カウンセリング費用:無料
・初期費用:5,000、10,000円(税込)
・1ヶ月あたりの料金:税込11,000~32,000円
・主要4都市(東京、名古屋、大阪、福岡)のクリニック、専門医の連携による精神的なサポートで通いやすい
適度な運動
適度な運動は、血行を促進して細胞の活性化が期待できます。
ただし、あくまでも身体に心地よい疲労感をもたらす程度の運動です。
またわずかではあるものの、DHT(ジヒドロテストステロン)は汗と一緒に体外に排出されるので、しっかり汗をかくことでヘアサイクルの乱れも防げます。
おまけに運動したあとには成長ホルモンが分泌されますから、身体を動かすのは髪の毛に良いことだらけです。
太るとAGAが進行しやすい説もあるので、とくに太りやすい方にはおすすめです。
とはいえ何事もやりすぎは禁物。
ハードな筋トレはテストステロンの急増をうながしますし、身体への疲労とストレスでDHTの量産をまねく可能性もあります。
先述しましたが、DHTが増加したからといってAGAになりやすくなるわけではありませんが、激しすぎない有酸素運動を心がけましょう。
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銀クリの診察でも、筋トレをしすぎるとAGAになりやすいのか質問してみました。
清潔な頭皮
頭皮が不潔な状態では、雑菌がはびこって毛穴に炎症を起こすなどのトラブルを抱えやすいので要注意です。
汚れたままでは新陳代謝にも影響が出るため、ヘアサイクルにも良くありません。
頭皮などの皮膚にはヘアサイクルに似たターンオーバーというサイクルがあり、一番深い層から細胞分裂を繰り返して表面の角質層へとなっていくのですが、この角質層の環境が悪いと正常なターンオーバーがさまたげられてしまうのです。
しかし、だからといってゴシゴシ洗えば良いかといったらそうではありません。
まだ剥がれ落ちる段階に至っていない角質層をムリに引き剥がすことになるので、頭皮の荒れにつながってしまいます。
頭皮のバリアという役目を担っている皮脂をとりすぎてしまいかねないので、十分注意しましょう。
洗い方だけでなく、シャンプーの成分にも気を付けてください。
深酒、喫煙は控えよう
お酒を飲みすぎた場合、髪の毛に大事な亜鉛を肝臓での代謝のために大量消費してしまいます。
亜鉛は肝臓の細胞を作り出す際にも必須ですから、肝臓にやさしい生活が育毛にもつながります。
喫煙は健康の敵として有名ですが、髪の毛に対してもそれが当てはまります。
なぜならタバコに含まれるニコチンが血行不良をまねいて、栄養が毛母細胞へうまく届かなくなるからです。
また、体内に入った有害物質を攻撃するため、たくさんの活性酸素が発生するのですが、この活性酸素こそ老化のもとです。
それと闘うのは、髪の毛に重要なビタミンC。
身体に悪いものをわざわざ取り込んでまで老けさせ、しかも栄養素まで消費してしまうなんて何とももったいない話ですから、本気でAGAを改善したい方はぜひ禁煙を。
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銀クリの診察でも、お酒やタバコによってAGAになりやすくなるのか質問してみました。
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AGAと老人性脱毛症の違いとは
ここからは、AGAとは違う脱毛症について詳しく解説します。
これまでは特定の疾患がないかぎり、髪の毛が薄くなるのはすべて老化現象ととらえられてきました。
いわゆる老人性脱毛症です。
ところが、老化が原因とされるには若すぎる年齢から脱毛が始まるケースがあり、それがどうやら悪玉男性ホルモンと呼ばれるDHT(ジヒドロテストステロン)の影響でヘアサイクルが乱れて薄毛になっていくらしいと分かり、AGAと老人性脱毛症は区別されるようになりました。
AGA:体毛にはほとんど変化がなく、頭部の生え際やつむじから薄くなっていくのが特徴
老人性脱毛症:老化によって体毛を作ったり維持したりする器官が衰えていくために起こるもので、頭部全体が薄くなる傾向
また老化現象ですから、髪の毛以外の体毛も抜け落ちることがありますし、男性だけでなく女性にも見られます。
老人性脱毛症の改善は容易ではないものの、栄養をしっかり摂ってスカルプケアやマッサージをするなどの対策によって、多少は進行を遅らせるかもしれません。
そしてAGAは、生活習慣を整えながら、DHTの生成をおさえるフィナステリドやデュタステリド、血流を改善しながら毛根のはたらきを活発化させるミノキシジルが配合されている薬剤を使用する治療方法が効果を発揮します。
ただ実際にはAGAと老人性脱毛症の線引きは難しく、老年の場合でもAGAの症状が見られたり、逆にAGAが徐々に老人性脱毛症に移行するケースもあります。
きっちりとした判定基準はなく、また老化は個人差も大きいので、どちらかに決めかねる例もあります。
一応は60歳以上で進行がゆるやかであれば老人性脱毛症に分けられてはいますが、新たなカテゴリーAGAができてからは、これまで老化現象と思われてきた薄毛も実はAGAだったケースも少なくありません。
ちなみに、ときどき若年性脱毛症や壮年性脱毛症の呼称も聞かれますが、どちらも老年期前に始まった脱毛症で、単にAGAを年代で分けたものです。
なにせ薄毛の9割以上がAGAなのですから、ほかの脱毛要因がなければ、老年期前の薄毛はほとんどがAGAと思って差し支えないでしょう。
円形脱毛症はそれほど深刻な脱毛症ではない?
円形脱毛症は、ジワジワと髪が細くなって薄くなっていくAGAとは違い、突発的に髪の毛がゴッソリと抜けてしまいます。
また、生えているところと抜けているところの落差が激しく、丸くポッカリ脱毛しているのが特徴なので、見た目からしてもAGAとの違いは歴然でしょう。
割とよく見られる脱毛症なので、たとえ自分に経験がなくても身近に円形脱毛症になった人の話を聞いたことはあるのではないでしょうか?
ちなみに円形脱毛症の原因はいまだにハッキリとは解明されていません。
ただ、もともとアレルギーや自己免疫疾患がある人がなりやすく、ストレスや疲労により自律神経が乱れ、感染症などが引き金になり自己免疫細胞が暴走するためといった説が有力となっています。
免疫細胞が毛根を異物とみなし攻撃してしまうことによって脱毛が起こるので、中には円形におさまらずに頭部の広い範囲や全身の体毛が抜け落ちる例もあるのです。
円形脱毛症はある日突然起こるため、実際になった場合はかなりのショックを受けますが、自然に治っていくケースがほとんどなので、それほど深刻な脱毛症ではありません。
皮膚科を受診すると、ステロイドや抗ヒスタミン剤が処方されます。
長引く場合は、冷感刺激によって自己免疫反応を取り戻す雪状炭酸圧抵療法、特殊な薬品を使った局所免疫療法がとられることがあり、症状も治療法もAGAとはまったく異なっています。
円形脱毛症に関する詳細記事はこちら
脂漏性脱毛症と粃糠性脱毛症って何?
脂漏性脱毛症は、脂漏性皮膚炎が原因となって髪の毛が抜けます。
過剰に分泌された皮脂に、頭皮の常在菌が繁殖して毛穴に炎症が起こることによるもので、強いかゆみを伴って毛穴付近にかさぶたができる特徴があります。
AGAはかゆみやかさぶたを見ることはないので、脂漏性皮膚炎による脱毛とは明確に区別ができるでしょう。
皮脂の過剰分泌は体質のせいもありますが、ストレスや栄養不良、生活リズムの乱れによってホルモンバランスが崩れると起こりやすくなります。
そうなると常在菌であるマセラチア菌は、皮脂を好むため異常増殖し皮脂中の中性脂肪を分解していくのですが、その時の分泌物が毛穴に刺激を与えてしまうのです。
皮脂についてもっと詳しく知りたい方はこちら
マセラチア菌はカビ(真菌)の一種なので、治療には抗真菌薬や抗生剤を使い、ステロイドやビタミン剤も処方されるケースがあります。
自然治癒は難しいので、もし脂漏性皮膚炎が疑われたら速やかに医師の診察を受けましょう。
治療開始が早ければ早いほど、慢性化を防ぐ可能性が高くなります。
また脂漏性脱毛症と似た症状として、粃糠(ひこう)性脱毛症があります。
粃糠性脱毛症は、頭皮の角質が乾燥して大量のフケが発生し、毛穴を塞いで炎症を起こすことによって脱毛が始まります。
こちらも角質に常在菌・マセラチア菌が繁殖し、かゆみや炎症を引き起こします。
つまり、ベタベタかカサカサかの違いだけで、同様の問題を抱えているのですね。
治療方法もほぼ共通で、とにかくマセラチア菌をおさえることが最優先されます。
その上で頭皮を清潔にし、生活環境を整えていくのが必要となります。
脂漏性脱毛症や粃糠性脱毛症に関する詳細記事はこちら
AGAやそのほかの脱毛症はストレス解消がカギ?
このようにAGAや老人性脱毛症だけでなく、脱毛症には症状や治療方法が異なる色々な種類があります。
それらの脱毛症はAGAと併発する可能性はゼロではないため、普段から自分の脱毛状態をチェックするのは重要です。
なぜならすべての脱毛症にはストレスが関係しており、AGAもその例外ではないからです。
ストレスを受けると男性ホルモンの一種であるテストステロンが減少し、体内のホルモンバランスが乱れてさまざまな体調不良を引き起こすのです。
そう聞くと、「テストステロンが減るなら男性ホルモン型脱毛症であるAGAには好都合なのでは?」と思ってしまいがちですが、実はそうではありません。
テストステロンが減ると、体はそれを補うために急いでテストステロンより10~15倍も男性ホルモンとしてのはたらきがパワフルなDHTを作り出そうとします。
先述したようにDHTはAGAの主な原因の一つですし、皮脂の分泌を促進させる作用もあるため、脂漏性脱毛症の原因になるだけでなく頭皮環境を悪化させます。
AGAを含めたすべての脱毛症は、ストレスや乱れた生活習慣が大きなきっかけのひとつとなります。
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ぜひとも日ごろから気分転換を心がけ、規則正しい生活を送りながら、どんな脱毛症にも負けない身体を作っていきましょう!
今ある髪の毛を大切に!
日本人の平均毛髪本数は約10万本といわれていますが、多い人では13~14万本、少ない人は6~7万本だそうです。
ずいぶん差があるのが分かります。
しかも、基本的に胎児の時に作られる毛根の数は生涯変わらないとのこと。
この本数の違いや髪質は遺伝によるものが大きいのですが、何だか不公平な気も。
しかし、もともと髪の毛が多い人でも、ひとたびAGAが発症してしまえば成長期が短くなって抜けていくのは同じです。
むしろ、髪の毛の多い人がAGAになった場合、毛根は一斉に影響を受けますから、抜け毛の量ももともと少ない人より盛大に抜けたり、薄いところと濃いところの差がハッキリしてしまったりと、そのショックの大きさは計り知れません。
もちろん、もともと少ない髪の毛が徐々に減っていくのも悲しいものですが…。
生まれつきの毛根の数に関係なく、今生えている髪の毛を大事にしていきましょう。
ヘアサイクルの乱れが始まってしまうと、自然治癒の望みは皆無です。
生涯のヘアサイクル回数のリミットをむかえる前に、できるだけ早くAGA治療に踏み出し、成長期をグンと延ばしていきたいところ。
まずはAGAクリニックの無料カウンセリングを受けて、疑問質問など専門知識を持った医師やカウンセラーに相談しましょう。
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ライター情報
近藤あきら
25歳を過ぎた頃から薄毛に悩み始め、慌てて育毛剤などを試すも効果なく、ハゲを治す最後の頼みの綱として、都内にあるAGAクリニック『銀クリ(銀座総合美容クリニック)』で治療を受けることを決断して現在も通院中! 『公益社団法人 日本毛髪科学協会』会員、念願の毛髪診断士の資格を取得! 基本くだらないことばかりですが、たまに良いことや役立つ情報もつぶやいてます。⇒近藤あきらツイッター
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